2008年 06月 23日
カナコの浮気物語 〜出会い編〜
それは5月半ばのことでした。
展示を目前に控え、焦る気持ちで日々制作をしていたある日。
家の外から、ものすごい叫び声が聞こえたんです。
「み゛ゃーー!!み゛ゃーー!!み゛ゃ〜〜〜〜!!」

そういや少し前に出産間近のノラネコがいたっけ。
もう生まれたのね。それにしても尋常ではない叫び…
あまりの悲痛な叫び声にいたたまれなくなり、声の主を捜すことにした。
勝手口を開けると、目の前にある木の中程に主はいた。

b0075027_23134916.jpg真っ黒い身体に、白い靴下をはいたような模様。
ズキューンど真ん中ストライク、チョーカワイイ子猫が木にしがみついていた。

どうやら登ったはいいものの、怖くて降りられなくなったらしい。
近くには同じ模様のお母さん猫が心配そうに「降りてこーい!」と鳴いている。
お母さんは木に登って子猫を口にくわえて下ろそうとするものの、おびえた子猫はガッチリ木にしがみついて離れない。
お母さんは登ったり降りたりくわえたりを繰り返しお困りの様子。
そこになんだかデカイ生き物(私)が来たもんだから威嚇もし始めて大忙し。


b0075027_23155785.jpgさらにはご兄弟とおぼしき真っ黒な子猫もいるではあ〜りませんか。
…かわいい…。

「おかーさーん!なんかデカイのきたよー!!」
おびえるご兄弟。

数度目のチャレンジで、お母さんは木の上の子猫の首根っこを噛んで引きずり下ろす事に成功…と思ったが、子猫はまた途中で怖くなってしまい、木にしがみついて元のところまで登っていってしまった。
惜しい!

ハァ〜、仕事しなきゃ…でも気になる…。
野生の生き物に手を出すのはイケナイことな気がする…子猫を守ろうとして食べちゃったりしないよね?
逡巡したあげく一度は仕事に戻ってみたものの、悲痛な叫びは大きくなるばかり。
泣きすぎて裏返って死んじゃうんじゃなかろうか?

おかあさんを刺激しないように、勝手口を少し開けて様子をうかがう。
登ったり降りたりくわえたり離したり。
もう埒があかない。私も気になって仕事ができない!(この時点で1時間近く経過)

思い切ってつかつかと近づき、激しく威嚇するおかあさんを尻目に、子猫に手を伸ばす。
幸いちょうど私が手を伸ばせば届く高さにいる。
お腹のあたりをガッと掴む。
「ギャーー!!たすけてーーーー!!」さらに叫ぶ子猫。
まるでカブトムシのようにガッチリ木にくっついてなかなか剥がせない。
空いているほうの手で、子猫の足を一本ずつ引っぺがし、やっと木と分離完了!
本当ならばなでくりまわしたいところではあるけど、彼らの心情を思ってすぐに母猫の近くへ下ろしてやった。

逃げる子猫。
感謝するどころか怒るおかあさん。
なんだよーう、助けてやったのに。
まあしかし野生らしくていいね。
ウチの小梅も未だに私から逃げたりするけどサ…。

この日から、この黒猫一家との浮気の日々が始まるのであった。
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by knkngi | 2008-06-23 23:40 | いきもの


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