2007年 05月 01日
「つづく」と言ってからずいぶん時間が経ってしまいました。 実は2日ほどの間に済んだできごとなのに。 <<前回のあらすじ>> ![]() 最初は一個一個鋲を抜いていたけど、帯の端だけ抜いて、帯ごと引っ張ったら簡単にズボズボ抜けていった。 そして、ボロボロになった革をはがそうとしたが、木の板にしっかりと接着されていてなかなかはがせない。 仕方ないので、カッターでザクザクと切り抜いていく。 長年使い込まれた革は、まるで樹皮のようにガッサガサ。 使われていなかった期間があったので、ここまでボロボロになってしまったのだろう。 あちらの穴をふさげばこちらに穴が開く、といった状態だった。 ![]() もう一つの針金で革を押し広げている。 バネの奧にある四角い木の板が弁。弁の上にある丸い穴の裏側にも同じ弁がついていて、空気の流れを作っている。簡単な構造なんだなあ。 買ってきた合皮を適当な大きさに切り、ボンドを塗って木に貼り付けていく。 要所要所を小さな釘で留めながら、できるだけピンと張っていった。 上下とも張り終えて鞴を押してみると、どうも頼りない。念のため、余った合皮をもう一枚重ねて張っておいた。二重にしておけば破れる事もないでしょう。 ![]() なんとか完成! …が、今まで通りに踏んでみるとどうも様子がおかしい。 ボヨボヨした感じだ。 原因は…上部の帽子のようなところにあった。 布製の帽子のようなものもボロボロになっていて、穴が広がっていた。 ![]() 布カバーをはずした状態がこの写真。ゴムの膜が張ってある。 鞴を踏んだときにここに空気が貯められ、足をあげているときにゴム膜の圧力で徐々に空気が送られる。 ゴム膜のおかげでいつでもほぼ一定の量の空気が送られるのだ。 では布の帽子はなにか? 帽子がないとゴム膜が際限なく膨らんでしまい、ちっとも空気が送られないのだ。 つまり、適度な量の空気を貯めて押し出すためのストッパーだったのだ。 ![]() せっかくなのでかわいらしく黄緑のステッチにしてみました。 中心の丸いところはミシンではうまくできなさそうなので、手縫いであります。 かわいい。普段は机の下の暗がりにあるので見ないけど…。 着物の裏地にオシャレしたい、日本人気質なわけで。 ![]() 試しに使ってみると……どうもボヨボヨ感が抜けきらない。 今までが穴だらけすぎて、踏み心地がスカスカだったせいもあるんだろうけど、それにしても今一つだ。 やはり材料費をケチって合皮にしたのがいけなかったらしく、伸びすぎてしまっているらしい。 仕方がないのでビニールひもで二ヶ所縛って伸びすぎを抑えてみた。 少しは改善されたけど、やっぱりちょっとヘン…。 帽子のサイズがいけなかったのか? それとももともと穴の開いていない鞴はこんなものなのか? やはり奮発して本革に変えるべきなのか? 疑問は残るが、もうめんどくさいのでしばらくこれで使ってみよう。 きっといつの間にか慣れるに違いない。 (実際これは4月頭のできごとなので、最近はだいぶ慣れてきました。)
by knkngi
| 2007-05-01 02:16
| しごとば
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