カテゴリ:しごとば( 22 )

2009年 10月 09日
小さな変化が大きな変化
先週、後輩のヒティンメタルズ佐藤江利子さんの工房に遊びに行って来ました。
高尾の自然に囲まれたアトリエは、環境もさることながら中身も憧れちゃうような素敵工房でした。
道具や工房に手を入れるのが大好きという、彼女のパートナーさんの手により、おおなるほど!という工夫が随所に見られました。

建物からして家族みんなで作ったと言うんだからすごい。
私の家もそうだけど、美大はやっぱり親兄弟も似たような仕事をしている人が多いんだなあ。そして、こういう場所の工房ではめずらしくトイレがちゃんと水洗!スバラシイ!

私もちょっと触発されて、早速翌日机の上を少しだけいじってみました。
机を垂直に分断していたヤットコ・ピンセット類立てをペンチでエイヤッ!と引き抜きく。
電動ドリルを出しに行くのが面倒だったので、ピンバイスにドリル刃をつけて手動でグリグリ穴開け。
これが結構疲れた。
そして引き抜いた道具立てを正面にゴンゴン打ち付ける!

道具立てがなくなったことで、今まで動かせなかったなまし台を20センチ程移動。
ガスバーナー立ても25センチ程移動。
少しの移動で大きな変化!!
片付けをしないまま移動だけやっつけたのですでにトッ散らかってますが。

b0075027_1485288.jpg
BEFORE
といっても数年前の状態です。

この頃は机の上にリューターを置いていたんですね。
まだ大きいバーナーもない頃か!
てことは4〜5年前ですな。
ウェブサイトの方の仕事場ページも少しは更新しないとなあ…。


b0075027_149813.jpg
AFTER
ごちゃごちゃしていてよくわからないとは思いますが、引き出しの位置と、バーナー・なまし台の位置を比較して頂けるとわかるでしょうか?

わからなくてもいいんです。
だって使いやすくなったんだもの!

本当はもっと色々いじりたかったけど、実はそんなことをしているほど時間にゆとりがあるわけではないので、このくらいでストップ。
忙しい時に限ってこういうことをやりたくなるんだよなあ。
暇な時は何もする気にならないのはナゼでしょう?
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by knkngi | 2009-10-09 01:58 | しごとば
2009年 08月 29日
生まれ変わった
いよいよ展示まで一週間となりました。
<<展示情報はコチラ!!>>

金属板をガンガン叩く仕事柄、なかなかどうして耳をつんざく刺激的な音が出ます。
なにもケアせずに一日作業をすると、終わった後には当然のごとく耳鳴りが。
大学の年配の先生方は耳が遠く、話しかければ大概片耳をつき出して「ん?」と聞き返されていたっけ。
私もかなり聞き返すことが多い…ヒサン(先生いわく)な将来まっしぐら…は困るので、耳栓をしています。

耳栓と言っても、耳の穴につっこむタイプのものは私の耳の形に合わないらしく、ぽろぽろと落ちてしまいます。
そこで愛用しているのが、ヘッドホンのように耳を包み込むイヤーマフ。
テレビなどの射撃のシーンや、飛行場で誘導する人が付けているのをご覧になったことがあるかも知れません。
耳に悪い、衝撃の強い音をカットして、会話などはちゃんと聞こえます。
学生時代、先輩達がこれを付けていたのを見て憧れていました。
近所のホームセンターにはなかったので、父に今はなきドイト所沢店まで連れて行ってもらって購入。

b0075027_221479.jpgPELTOR(ペルター)社のH3タイプ。
オレンジ色のニクイ奴!
大学3年の終わり頃か、4年になった頃に買ったので、かれこれ10年前(!)のこと。

しかし4〜5年前から耳に当たる部分のビニールが劣化して硬くなり、破けてきました。
パリパリになったビニールは頬にチクチク当たるので、熱した金属のヘラで溶かして接着(溶接ですな)。
だましだまし使っていましたが、割れはどんどん増えて、中の防音スポンジも触ればボロボロと崩れるくらいに劣化。

もうこりゃあさすがに限界だったので、ネット通販で交換パーツ(ハイジンキット)を手に入れました。
10年も前の型なので今は全く同じものは売っていないらしく、型番で検索しても全く情報が出て来ず、少々苦労しましたが、無事に交換することができました。

今までパリパリだった耳に当たる部分が、フカフカのフワフワに!!
まるで赤ちゃん肌のよう!
最初はこんなだったっけ!?

購入前に色々調べたところ、本来は1年に1〜2回は交換しないと本来の防音効果は得られないとか。
あと、イヤーマフの下にさらに耳栓をした方がいいとか。
読書家の人が、静かな環境を得るために使っているとか。
へ〜そうなのか。
私はイヤーマフの中でイヤホンをつけてポッドキャストや音楽を聴きながら作業しています。
耳のために、あまり大きな音は出さないのですが、イヤーマフの中だと小さな音でもちゃんと聞こえて便利なのです。

一つ残念なのは、交換してから一週間くらい経ったのにまだ使ってないこと!
明日は必要ない仕事でも無理矢理つけようか…?
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by knkngi | 2009-08-29 02:23 | しごとば
2009年 04月 10日
取材されました。
先日、我が仕事場にhitin metals(ヒティンメタルズ)の佐藤江利子さんがやってきました。
彼女は大学の3学年下の後輩で、3年前に独立。
余談ですが芸能人にもサトウエリコっていますけど、私はこっちの江利子の方が可愛いと思います。

今回はただブラリと来たわけではなく、現代手工業乃党というモノ作り集団のウェブサイトで連載しているコラムの取材のために来たのです。
取材なんてされるのは実はこれで2度目なんですが、改まったりかしこまったりはあまりせず、お茶を飲みながら仕事場の話やら道具の話をしているうちに時間は流れ…あっという間に終わってしまったのであります。

さてさてその取材の結果はこちらのページでご覧下さい。
こういう時って褒め殺されるのでこっ恥ずかしいですね。
見事に「素敵な先輩作家」としてまとまってます。
ありがとう!
立派な後輩に負けないように、私も頑張る!…と思ってから、早くも頑張れていないのですが。
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by knkngi | 2009-04-10 02:27 | しごとば
2008年 05月 07日
アツ〜いKISS☆
ティースプーンを作って、仕上げをしていた。
持つ方の先端に真鍮製の顔をつけてあって、そこをバーナーで熱して黄色い色を付けたところだった。

せっかくつけた色が変色したら困るので、水で急冷はできない。
でも、次にやりたいことがあったので早く冷ましたかった。
ちょっとだけ焦っていたのかも知れない。

熱したのとは逆側、スプーンのすくう側を触ってみると、ほとんど熱くなかった。
息を吹きかけて冷まそうと思って、指でつまみ上げ、息をかけようと顔を近づけたとたん。
無意識に指先が動いてしまった。
テコの原理で、真鍮の顔が動いた。

あ゛ぢっ!!!

見事にKISS☆
上唇の中央に痛みが走る。

すぐに鏡で見てみると、唇中央のちょい左側に、白い筋が。
触れたのはほんの一瞬だったけど、ヒフが死んだ模様。
あ〜〜〜〜〜、もう!!

直接氷をあてて、しばらく冷やす。
仕事柄小さいヤケドは時々しますが、さすがに唇をヤケドしたのは初めて。
事後処理が良かったのか、よっぽど死んでいるのか、数時間経った今は全く痛くありません。
紙が張り付いているような違和感があるだけで、水ぶくれにもなってません。

過去の経験からいくと、こういうヤケドって時間が経ってかさぶたみたいになって、それが剥がれるときに結構深く剥がれるんだよな〜。
唇って皮膚の質が違うけど、同じようにベロンチョするのかな〜。
やだな〜。

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by knkngi | 2008-05-07 02:56 | しごとば
2008年 04月 05日
ガス欠!
と言っても車ではありません(一度高速道路でやったことがあるけど)。
文字通りガスです。漢字で書くと瓦斯です。書けません。

b0075027_228382.jpg私の仕事場には二つのガスバーナーがあります。
一つは彫金用の小さいバーナー(緑色の方)で、これはプロパンが屋外に設置され、ちゃんと配管してあります。
もう一つはパワフルなバーナー。これはプロパンのボンベに直接繋いで使うため、ボンベは机の下に置いてあります。
そのため大きいボンベは邪魔なので使えません。
机の下に置ける程度の小さいボンベは、うちが普段(我が家はすべてプロパンなのです)頼んでいるガス屋さんではレンタルしていないため、仕事を始めるにあたって5kgのボンベを買いました。
私の仕事だと、5kgで大体1年くらい持つようです。
そして、とうとうガスがなくなりました。

前回(去年の1月) は、ガス屋さんにボンベを取りに来てもらう→充填→配達してもらうという手順で3週間近くかかりました。
彫金用のバーナーでは火力が弱く、ちょっとでも大きめの地金をあたためるには不向きなのです。
しかたなく台所のガスコンロで加熱したりして対応してました。
一年に一回の交換の時の為だけにもう一つボンベを買うのはもったいないし危ない。
かといってさすがに3週間も待てない!ので、営業所に持っていこうとして電話してみると、それでも1週間はかかるらしい。

1週間使えないのもちょっと厳しいので、いつも気になっていた府中刑務所の向かいにあるガスの充填所に問い合わせてみたが、個人に販売することはできないとのこと。
アテが外れた!なんてこったい!
iタウンページで近所の燃料店をあたるも、どこもやはり一週間はかかるとのこと。
仕方ないのか、これは?と諦めモードになりながらネットで検索を続けていると、一つのブログに行き当たった。
どうやら世田谷にその場で充填してくれるところがあるらしい。
そのブログに書いてあったエルピーガス協会に問い合わせたところ、世田谷区祖師谷と八王子に即充填してくれるところがあることがわかった。
どちらも遠い!でも背に腹は代えられない!

ということで、今日は祖師谷にある富士瓦斯さんに行って来た。
世田谷ってもっと遠いイメージがあったけど、祖師谷は一番西側。調布といっても過言ではないくらいの場所。
ホームページのデザインとはずいぶん違って、紫がテーマカラーであるらしい。
社用車も、社屋もムラサキ☆ステキ。
おびただしい数のプロパンが並び、充填機とおぼしきマシンがゆっくりと回っている。
私のプロパンはそのマシンの横にある別の装置であっという間にお腹いっぱいにされて戻ってきた。
ズッシリと重い。そりゃあ5キロ追加されたんだもんね。

家を出てから充填してもらって家に戻るまでトータル約1時間半。
少々割高(2564円)だったけど、この程度で済むんなら直接行った方が断然いい!
ドライブして気分転換にもなりました。

ちなみに、調整器を必要とするガス器具を使用している場合は、その器具も持参して点検してもらわないと充填できないそうです。
私の場合は調整器のいらないガス器具だったので、ボンベだけで大丈夫でした。
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by knkngi | 2008-04-05 03:16 | しごとば
2008年 04月 02日
修行のような。
b0075027_2294045.jpgいつもと同じはずなのに。

親戚に今度は鎚目付けの仕事を頂いた。
私の従兄にあたる、元美容師の三代目に「俺なら一つ30分くらいでできるかな」と言われた急須の鎚目付け。
今回の依頼は結構細かい鎚目を全体にビッチリ打ち込まなくてはならない。
しかもこれは伝統工芸品。鎚目で魅せなくてはならない。
もちろん後で三代目の手直しが入るとはいえ、油断はできない。

鎚目と鎚目がつかず離れず整然と付いていないとキレイじゃない。
隙間ができないように、と思って間隔を詰めすぎると、なんだかビンボーくさい鎚目になってしまう。
普段の私自身の仕事の場合、こういう細かい鎚目をつけることは少ないし、そこまで鎚目をキレイに並べるようなこともないので、非常に神経を使う。

しかも、ただ鎚目をつけるだけなので、同じ姿勢のまま動くことがない。
リズムが大切な仕事でもあるので、やってるうちに集中しすぎてトランス状態になってしまい、家族が近くに来ていることに気付かずビクっとしてしまうことも。
形を作る作業の場合、一工程終わると立ち上がってバーナーで加熱→流しで水洗いなどすることが自然にストレッチの役割を果たしていたらしい。
今回は他の工程の必要もないのでトランス状態のまま次から次へと叩き続ける。

その結果。
最近毎日似たような仕事をしていたにもかかわらず、金鎚を持つ左手首に鈍痛。
地金を押さえつける右腕、肘にも痛みが。
背中はバキバキ、腰もかたまり、背筋を伸ばすと激痛が走る。

やっぱり仕事は休み休み、体を動かしながらやらないとダメですね〜。
なんとか20個完了!
同じような作業内容でも、自分自身の仕事に切り替わったらすぐに各地の痛みはなくなりましたー。
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by knkngi | 2008-04-02 02:58 | しごとば
2008年 03月 19日
ダブルショック&ダブル勉強
約1年ぶりに銅板を仕入れに行ってきた。
大学の時からお世話になっている非鉄材料屋さん。
少し渋滞していたせいもあって、車で約1時間。
少々遠いけど、他に近くの地金屋さんを知らないし、新たに探すのも面倒なのでドライブ(ドライブも1ヶ月ぶり!)を楽しむ感じで。

しかし地金の値段は一向に下がらない!
大学にいた4〜5年前は、1mmの銅板一枚が約2500円、今は約7000円!
大きい作品を作るのを躊躇しちゃいますよ、これじゃ。

今回は丸棒も何本か購入。
欲しかった直径1mmの細い棒材はもう製造されていないそうで、買うことができなかった。
どうりでホームセンターでも見かけないわけだ!
ハンズなどまだ売っているところもあったけど、在庫がなくなったら終わりらしい。
今後、細くてまっすぐな材料が必要な場合は、針金のように巻いてある状態のものを伸ばして使うしかないようです。
必要な人!店頭で見つけたら即買い!した方がいいかもですゾ。

3mm以上の銅棒、2mm以上の真鍮棒は買えたけど、少量だったので割高でした。
どのくらい割高だったのかを帰り道の途中にあるドイトへチェックしに行く。


やはり1年ぶりに行ったドイトは、別世界になっていた。

天井まで届きそうな商品陳列。
妙に迷路っぽいレイアウト。
そしてぶっとい文字のPOP。
無駄につけられた装飾。
さらに、耳に残る感じのアレンジにかわったオリジナルソング。

そう、しばらく行かないうちにドイトはドン・キホーテグループになっていたのだ!!
ざっと見たところ、品揃えが減ったという感じはしなかったのが幸いだけど……
そこいら辺のホームセンターとは違うプロ向け感が好きだったのに。
特別安くはない商品にも例のPOPがついてるだけで激安っぽい&うさんくさい感じがする。
サービスカウンターがあった場所にはメロンパン屋さんがあるし。
2階の生活雑貨のコーナーも品揃えの幅がおかしなことになっていた。
ドイトで化粧品を売ってるなんて!!
世間一般の人には便利になったのかも知れないけど、私にはショックな変化でした。

そして棒材の値段をチェックしたところ、思いのほか割高だったことがわかってダブルショック。
いくら割高でもホームセンターよりは…と思っていたが、細めの棒材は倍とはいかないまでもそれに近い価格差だった。
事前にリサーチしてから注文しなかったのが悪いんだよな。
細い棒はホームセンターの方が安い。良い勉強になりました。
あ、板材に関しては地金屋さんで買う方が断然お安いです。

ついでに給油しに、ドトールが隣接しているセルフのスタンドへ行った。
“お釣りは店内で受け取って下さい”とあったので、建物を探すがどう見てもドトールしかない。
仕方なくドトールへ入ると、ドトールのレジでお釣りを渡してもらった。
しかも給油したレシートを見せるとコーヒーが50円引きになるらしい。
これはよく考えられたシステムだ!
今回はドンキドイトでお茶を買ってしまったので買わなかったけど、これなら自然についでにコーヒーを…ってことになるよな。

いろいろと気付かされた一日でした。
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by knkngi | 2008-03-19 02:40 | しごとば
2008年 01月 21日
転身!?
b0075027_23491177.jpg2008年から、ワタクシ木彫作家に転身しました!

ということはもちろんなく、道具づくりなのです。
鍛金をするときに、真っ平らな板をいきなり金鎚で叩き始めるのはなかなかどうしてやりづらいので、最初に荒く叩いて皿状にします。
が、いままで3年間、皿状にするための皿状の木の台がないまま、だましだましやっていました。
なくても何とかなるのですが、まああった方が便利だよねと思い切って鑿をふるってみました。

大学1年の時の彫塑の授業で余った木。
10年以上庭に放置されて、植木の台的な扱いをされていました。
表面は汚れているものの、長期放置のおかげで完全に水分が抜けて軽くなってます。
物持ちが良くてよかったー。
何の木かわからないけど、メチャクチャ柔らかい!ということもなさそうなのでこれでいっちゃおう。

皿状と言っても、丸く皿形に彫る必要はなく、半月型に彫ります。
以前講師の先生に教わったのですが、その方が汎用性が高いし深く絞れるのです。

途中で鑿を研ぎつつ、彫っていく。
彫塑の時は上手く研げなかったっけ…今回はピシッと平らに研げているようです。
いつもは小さいタガネをほぼ空振りすることなく叩けているのに、こんなに大きい鑿はハズしまくりで、右手の人差し指の付け根を何度叩いたことか。
やり慣れない動きをしているので腕の筋肉も痛いし。あ〜。

3時間ほどかけて、なんとか写真の状態まで彫り進み、完成!
使い心地もなかなか上出来。
割れたりしないようであれば、いつかあいたスペースに他のパターンも彫ろうかな。
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by knkngi | 2008-01-21 00:02 | しごとば
2007年 05月 01日
季節はずれの鞴祭・その2
「つづく」と言ってからずいぶん時間が経ってしまいました。
実は2日ほどの間に済んだできごとなのに。
<<前回のあらすじ>>
b0075027_1443987.jpgまずは、和太鼓と同じような感じの黒い鋲を抜いて、革の縁に巻いてある帯状の革をはがす。
最初は一個一個鋲を抜いていたけど、帯の端だけ抜いて、帯ごと引っ張ったら簡単にズボズボ抜けていった。
そして、ボロボロになった革をはがそうとしたが、木の板にしっかりと接着されていてなかなかはがせない。
仕方ないので、カッターでザクザクと切り抜いていく。

長年使い込まれた革は、まるで樹皮のようにガッサガサ。
使われていなかった期間があったので、ここまでボロボロになってしまったのだろう。
あちらの穴をふさげばこちらに穴が開く、といった状態だった。


b0075027_1324310.jpgふいごの中身はこんな構造。こんなバネだったのね〜。
もう一つの針金で革を押し広げている。
バネの奧にある四角い木の板が弁。弁の上にある丸い穴の裏側にも同じ弁がついていて、空気の流れを作っている。簡単な構造なんだなあ。

買ってきた合皮を適当な大きさに切り、ボンドを塗って木に貼り付けていく。
要所要所を小さな釘で留めながら、できるだけピンと張っていった。
上下とも張り終えて鞴を押してみると、どうも頼りない。念のため、余った合皮をもう一枚重ねて張っておいた。二重にしておけば破れる事もないでしょう。

b0075027_1325979.jpg帯状に切った合皮を巻いて、黒い鋲で留めていく。
なんとか完成!

…が、今まで通りに踏んでみるとどうも様子がおかしい。
ボヨボヨした感じだ。
原因は…上部の帽子のようなところにあった。
布製の帽子のようなものもボロボロになっていて、穴が広がっていた。


b0075027_1334348.jpgただのカバーだと思っていたこの帽子にも重大な役割があったのだ。
布カバーをはずした状態がこの写真。ゴムの膜が張ってある。
鞴を踏んだときにここに空気が貯められ、足をあげているときにゴム膜の圧力で徐々に空気が送られる。
ゴム膜のおかげでいつでもほぼ一定の量の空気が送られるのだ。
では布の帽子はなにか?
帽子がないとゴム膜が際限なく膨らんでしまい、ちっとも空気が送られないのだ。
つまり、適度な量の空気を貯めて押し出すためのストッパーだったのだ。



b0075027_1352839.jpg仕方がないのでこちらも作り直す事にした。
せっかくなのでかわいらしく黄緑のステッチにしてみました。
中心の丸いところはミシンではうまくできなさそうなので、手縫いであります。
かわいい。普段は机の下の暗がりにあるので見ないけど…。
着物の裏地にオシャレしたい、日本人気質なわけで。


b0075027_1385771.jpgできあがった布帽子を取り付けて、今度こそ完成!

試しに使ってみると……どうもボヨボヨ感が抜けきらない。
今までが穴だらけすぎて、踏み心地がスカスカだったせいもあるんだろうけど、それにしても今一つだ。
やはり材料費をケチって合皮にしたのがいけなかったらしく、伸びすぎてしまっているらしい。
仕方がないのでビニールひもで二ヶ所縛って伸びすぎを抑えてみた。
少しは改善されたけど、やっぱりちょっとヘン…。
帽子のサイズがいけなかったのか?
それとももともと穴の開いていない鞴はこんなものなのか?
やはり奮発して本革に変えるべきなのか?

疑問は残るが、もうめんどくさいのでしばらくこれで使ってみよう。
きっといつの間にか慣れるに違いない。
(実際これは4月頭のできごとなので、最近はだいぶ慣れてきました。)
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by knkngi | 2007-05-01 02:16 | しごとば
2007年 04月 12日
季節はずれの鞴祭・その1
さてさて、数日がかりの仕事場の大掃除&模様替えもなんとか一段落。
かなりスッキリサッパリ使いやすそうに変身いたしました。
本家ウェブサイトの仕事場のページも更新しなくちゃなあ…。

b0075027_2395272.jpgずいぶん長い間、だましだまし使っていた足踏みフイゴ。
ご覧の通り、革の部分が満身創痍であります。
御徒町の工具屋さんに行ったところ、もうこのタイプのものは作っていないとのこと。
別のお店にはあったけど結構高くて、そんなにお金を出すなら電気式のポンプにした方がいい。でもやっぱり足踏み鞴も捨てがたい。

ならば直すっきゃないでしょう!
ということで、ユザワヤで革を探す。
フイゴの外周を囲める革となると、結構細長い。
ユザワヤでは種類が少ないし、高い(と言っても革の相場って知らないんですが)。
サイズはカバーできても、厚さや硬さに不安がある。

革の問屋さんに行けば、きっともう少し安く、希望のものが手にはいるのかもしれない。
でも早く直したいの!!

ということで、合成皮革に決定☆
本革だと数千円しちゃうけど、合皮だと数百円!安い!
仮に失敗しても何とかなるな。
色も選べる!…でもオリジナルの雰囲気を残したかったので、あえて自然な茶色をチョイス。

よーし、張り切って直しちゃうぞう!

<<つづく>>
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by knkngi | 2007-04-12 02:54 | しごとば