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2006年 04月 26日
ヤン・シュヴァンクマイエル「ファウスト」
b0075027_2142311.jpg私の尊敬するアーティストで、数々の映像作品を手がけているヤン・シュヴァンクマイエル監督の長編映画「ファウスト」。
一番好きな映画は?と聞かれたら迷わずこう答えるだろう。

街でビラ配りが配っていた、謎の地図を受け取ったのをきっかけに、
夢とも現実ともつかない世界に迷い込んでしまう男の話。

夢と現実、人形劇と現実が交差して、運命に翻弄される主人公。
数々の奇妙な出来事はつながっており、見事な結末へと向かう。
手塚治虫の「ネオファウスト」の第一部もそうだけど、本当に見事。
私は観終わったときに鳥肌が立ち、ドキドキが止まらなかった。
こんな気分にさせられた映画はこれだけ。
初めて観たときは立ち見だったけど、疲れを感じさせないほどだった。

地図などを辿って色々なところに入り込んでいくところ、
現実なのか夢なのかわからなくなっていくところ、
使われる小道具、人形など、全てが私のツボ。
主演のペトル・チェペクはこの映画が完成した数ヶ月後に亡くなったらしい。
そんな現実もまたこの映画の逃れられない運命とつながっているような気がする。
短編集を観て好きだっけど、この作品でドップリはまることになった。
プラハに行って自宅兼ギャラリーを見に行ってしまったほど。
本人には会えなかったけど、偶然その時やっていたシュヴァンクマイエル夫妻の展示で、映画に出てくる人形も間近で観ることが出来た。

好き嫌いは分かれる監督だと思うけど
時間も97分と長すぎないのが◎。
今年公開予定の新作「LUNACY」も楽しみ。

…そういえば、この映画が上映されていた当時は日本語表記が「シュワンクマイエル」だったのに、今では「シュヴァンクマイエル」が正式になってるね。
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by knkngi | 2006-04-26 02:47 | おすすめる
2006年 04月 18日
妖怪ハンター/諸星大二郎
最近、久々にハマッているマンガ家がいる。
その人の名は、諸星大二郎(もろほしだいじろう)。

メジャーデビューは私が産まれるよりも前で、
かなりのキャリアがありながら一般にはあまり知られていないと思う。
私もその存在を知ってからまだ一年経っていないくらいだ。
しかし、その独特の作風と画風は天才的で、
あの手塚治虫に一目置かれ、宮崎駿や京極夏彦など多くの作家にも影響を与えたと言われている。

b0075027_2144434.jpg文庫版が出ていたこともあり、初めて読んだのは
妖怪ハンターシリーズ」
だった。
異端の考古学者、稗田礼二郎の周辺で起こる奇怪な事件をつづった漫画だ。
「妖怪ハンター」と名の付く割には特に妖怪退治をするということもなく、
ジュリー似の稗田礼二郎本人には特に変わった能力もなく、
知識と発想でなんとなく事件を解決していってしまうストーリーだ。

しかしこの人の描く妖怪や怪物は日本人のハートに来る怖さで、
一度見たことのある絵でも再びゾッとしてしまったりもする。

妖怪や民話、日本の考古学が好きな人にはお勧めの作品です。
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by knkngi | 2006-04-18 02:27 | おすすめる